第162回 読書会開催記録

この日は6名で開催いたしました!📚当読書会はゲスト用のホステルの1階にある静かなカフェで開催しているのですが、宣言が明けたのもあってちらほら他のお客さんも増えましたね。


この日も小説からエッセイ、ビジネス書からハウツー本まで、バラエティに富んだ選出の本が紹介されました!



1.なぜ、あなたの仕事は終わらないのか

本書はマイクロソフト本社でかの有名な「Windows95」の開発を行ったプログラマー、中島聡さんの1冊です。
タイトルにもあるような、「仕事を順調にこなす」というハウツー的面だけではなく、心にも余裕が生まれるようになるノウハウが分かります。


本書でメインに取り上げられているカギとなるノウハウは、著者が半生で会得した「ロケットスタート時間術」というものです。その名のとおり、猛烈なスタートダッシュにより、心の余裕を生みつつ、成果物をどんどんと出していくというものです。


この時間術を実践するには、締め切りを守れないという状況を絶対に避けるために、とにかく自分のタスクを必ず期限内に終わらせるということが前提となります。
極端にも思われますが、スケジューリングの段階で、指定された期間の2割で仕事を終わらせる勢いで挑み、全体時間を把握します。次に、夏休みの宿題等でもありがちな(笑)、「締め切り間際のラストスパート」を防ぐべく、最初が肝要、とにかくスタートダッシュをかけます(もし10日で仕上げるタスクであれば、2割に当たる2日間で8割のタスク終わらせるということです)


この検証の段階、つまり2割時間が経過した段階で、全体の5~6割程度しか終わらなければ、ひとまずリスケが必要になります。逆に、8割方完成していればそのまま進めれば良いのです。そして、残った8日間でより精度を高めていく。。といったイメージです。とにかく仕事の量や質をその全体観から押さえるということです。


さらに上記のような時間スキルだけでなく、本書では、「時間とは何か」の本質に迫っている点も理解が深まる一つの要素になっているそうです。



2.興國高校式Jリーガー育成メソッド

主催の1人も昔サッカーをやっていたため、非常にオススメの一冊です(笑)。

2019年度の全国高校サッカー選手権で、開幕前から注目を集めていた高校があります。大阪にある「興國高校」で、前橋育英、市立船橋、金沢の星稜、、といったトップ高と比較すると、一般的な全国的な知名度はあまりなく、サッカーファンでなければ聞いたこともない方が多いのではないでしょうか。


しかしこれが「プロ」「Jリーグ」といった目線でサッカーを見る人、要するに「育成」に興味がある人にとっては非常に注目され続けている高校なのです。2019年度に初めて高校サッカー選手権に出場しており、それまでは一度も出場したことがありません。でも抜群の育成力で毎年のようにプロを輩出してきました。


ついた異名が「大阪のバルセロナ」です。ここで重要なのが「高校サッカーで優勝するチームを作る」のと「プロを多く出す」のとではゴールが異なるが故に、メソッドも全く変わってくるのです。目的意識が大切ということを、サッカー育成を通じて学べます。


この高校の監督でもあり著者の内野智章さんの育成メソッド、育成哲学が書かれています。
プロになるには、「突出した個人技、つまり武器」を育てる必要があります。その最たる例が、「身長がありフィジカルが強い選手」→通常なら適正なトップかセンターバックを中心に育てますが、それだけではなく、そのフィジカルを武器にしてサイドアタッカーとしても育てる(サイドは通常、スピード重視と言われています)


「当たり前のポジション」で「当たり前のスキル」はいくらでも替えが効くため、プロでは通用しない。まさに差別化を見据えた教育を行っているということです。



3.すべて忘れてしまうから

「燃え殻」さんという方を聞いたことがあるでしょうか。本書のタイトルを聞いた時、女性にイメージだったんですが、男性で、かつ結構おじさんでした(笑)、都内の美術制作会社に勤務する普通の会社員でありながら、作家、コラムニストとして活躍しています。彼は数年前にベストセラー『ボクたちはみんな大人になれなかった』で一気に有名となり、その方の2作目となります。


(本書より抜粋)いまはもうない喫茶店、、、帰りがけの駅のホーム、、、予定のなかったクリスマスイブ、、、入院した病院の天井、、、安いビジネスホテルの廊下、、、知らない街のクラブ、、、朝のコンビニの最後、、新幹線こだまの自由席、、民宿の窓でふくらむ白いカーテン、、居場所のないパーティー会場。



どれも何気ないふとした瞬間だと思いますが、こういった時間ももう当然戻ることはできません。そういったものを言葉として紡ぎ、思い出しているようなイメージの内容となっています。テーマは「日々との再会」その際ときには狼狽え、ときに心揺さぶられながら、いずれはすべて忘れてしまう日常にわずかに抵抗しよう。。といった趣旨のエッセイ集です。


いかがでしたでしょうか。

段々参加者人数もコロナ渦前の水準に戻ってきましたので、人と話したい!新しい本を知りたい!どんな理由の方の参加も大歓迎です!


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