~11/16 読書会開催記録~
最近毎週のように読書会を開催するためか、行きつけのカフェの店員さんに顔を覚えてもらってきましたね(笑)
毎回私たちが会場準備のために早くカフェに着くと、まず店員さんとの雑談から始まります!☻
では今回紹介された本を紹介していきます!
1.仕事にしばられない生き方 著:ヤマザキマリ
「仕事」と「お金」の話ですが、まるで一つの物語のようなビジネス書です。「テルマエ・ロマエ」で一躍有名となった人気漫画家、ヤマザキマリさんの本です。現在は漫画家のヤマザキマリさんですが、彼女が人生で経験した仕事は、チリ紙交換のアルバイトに始まって、絵描き、露天商、大学教師、料理講師、テレビリポーター、美術イベントのキュレーター、普通の勤め人など、数知れずです。
当然、良いことばかりでなく、さまざまなトラブルや苦労を経験してきました。
海外で借金返済に追われ、家を追い出されたり、ダブルワークならぬ「十足のわらじ」を経験したり、仕事で活躍すれば、上司から妬まれたりと、トラブルなどがあるたびに、働くことについて考え、働き方を変えてきたそうです。
「好きな仕事か、向いている仕事か」
「お金にならない仕事をいつまで続けるべきか」
「嫌な上司がいたらどうすべきか」
「望んだ仕事なら、限界まで働くべきなのか」
そんなことについて考えるヒントが豊富な体験的仕事論です。母から学んだお金の話や、自らが経験した借金の怖さなどについても述べています。自身が経験した様々なトラブルについても、本音で述べてくれているのです。
借金の怖さや、帰国後に活躍していた組織を離れることになった理由、『テルマエ・ロマエ』大ヒット後のトラブルなど、こういった状況の際にどのようなことを考え、どう決断してきたのか。仕事について、お金についてどう考えているのか。本書では、人生を振り返りつつ、叙述されています。仕事やお金、人生哲学について考える人にオススメです。
2.営業の聴く技術
「SPIN」をご存知ですか?「SPIN法」というのは、1988年にニール・ラッカム氏が提唱した営業方法で、営業の世界では当たり前とされているテクニックです。「聞く・聴く・質く」というのがあり、質問を通じてお客様の経営課題を明らかにしていくとともに、相手もその質問を通じて、自らのニーズを顕在化させ確信します。その場をソリューションプロセスのなかで幾度となく作りだせることが、SPINの醍醐味であり、適切なソリューションを行っていく上でも、最も基本的で重要です。
・自分が話すのではなく、質問をすることに徹し、顧客にとにかく話させる。
・顧客は営業マンの質問に答えながら、自分が話した言葉を自分で耳にした時に、初めてニーズが顕在化し、目の前の商品が欲しいことに気付く
ただ質問すればよいのでなく、次の4つの質問の順に聞くのです。これが「SPIN」です。
- 状況質問(Situation)
- 問題質問(Problem)
- 示唆質問(Implication)
- 解決質問(Need pay)
状況質問とは、「買い手の現状・環境についての客観的事実を聞く質問」ですが、ここで、「創業は何年になられるのですか?」とか「メイン事業は何ですか」といったような、訪問先のホームページを見たら分かるような質問は、されるほうもウンザリするので、例えば「御社のホームページには、○○と書かれてありましたが、その○○は…」といったような、表面上ではない切り込んだ質問が必要です。
問題質問とは、「買い手の不完全な状況(問題・障害・目標)や不満を聞く質問」を指します。「ご使用の投与薬の副作用についてどうお考えですか」「ネットワークの専任管理者はいないとのことですが、どのように対応されてますか」など、いわゆる巷の「コンサルティング営業」とよばれるものは、この問題質問のレベルが高いものです。
示唆質問とは、ニーズ顕在化の第一ステップです。。目的は「思ったよりも大きな問題であることに目を向け、このまま問題を放置しておくと大きなトラブルになる」ということに気付いてもらうことにあります。さきほどの例で言えば、「副作用が心配とおっしゃいましたが、副作用は患者さんに大きな負担となるでしょうね」「ネットワークの専任担当者がいないとのことですが、それは情報システム部の皆さんの負荷を高めてませんか?」などがこれにあたります。言葉を選ばず言えば、不安を煽るということにも近いです。当然この質問は、聞き方によっては非常に失礼な印象を与えてしまうので、それまでの「状況質問」「問題質問」で相手との信頼関係が出来てからでないと相手から脅されているように感じてしまいます。諸刃の剣ですね。
解決質問は次の3つのタイプがあります。
- 問題解決によって、得られる買い手のより大きな付加価値に気付かせる。
- 買い手の潜在ニーズを繰り返し、その内容を確認する。
- 顕在ニーズを、買い手自ら表明してもらい、その内容や重要性を明確化する。
などです。ポイントは営業サイドが解決策を語ってはいけないことです。結局、営業サイドが話した言葉は、相手にはほとんど記憶として残らず、ともすれば不快感を与えてしまいます。相手が自ら気付くことが重要だということです。このあたりはコーチングと同じです。
以上が本書のおおまかなあらすじと、テーマでもある「SPIN」です。まとめると、できる営業は、自分が話すのでなく、的確な質問を投げかけ相手に話してもらうことができます。「人は自分の言葉にしか説得されないのです」
いかがでしたか?
私たちのような若者がまだ生まれていない時に評価されていた本を最近紹介してくれる方が多くなっています!(1990年代、上司から勧められたという理由が多いです)。
世代を超えても刺さる内容のものも多いですし、古いからといって読まないのはもったいない本が世の中にはいくつもあります。みなさんがそういった本に出合える良いきっかけにして頂けたらと思います。興味のある方は是非一度参加してみて下さい!