~小さな悟り 著:枡野俊明 オススメビジネス書紹介~



~ 小さな悟り 著: 枡野 俊明 ~

著者紹介
枡野俊明(ますの しゅんみょう)
1953年神奈川県生まれ。曹洞宗徳雄山建功寺住職、庭園デザイナー。玉川大学農学部卒業後、大本山總持寺で修行。禅の思想と日本の伝統文化に根ざした「禅の庭」で国内外から高く評価されている。2006年「ニューズウィーク」誌日本版にて「世界が尊敬する日本人100人」にも選出される。




最近は僧侶の方が本を出版されることも多くなっています。厳しい修行に耐えどこか人生を悟り、物事を俯瞰してみることができる人たちの紡ぐ言葉には、どこか表現できないような力強さと、優しさがあります。





表紙にある言葉、「雨が降ってきたから傘をさす」。凄く深いなと感じます。





日々様々な物事に追われ、余裕がなくなっている現代人にとって、こういったようにシンプルに考え、行動するということは凄く難しいからこそ大切なことだと思います。




そしてタイトルにもある「小さな悟り」とはなんなのでしょうか?それは、余計な考えやそこから生まれる迷い、外部からの雑音、情報をシャットアウトすることで限りなくシンプルに考え、行動する。そのために、ちょっとものの見方を変えること。それが「小さな悟り」だと著者は述べています。




この本も、大手町の大きな本屋さんで売り上げが常に上位に来ている本です(笑)。毎日に少し疲れた時、心に安らぎを与える一つのヒントとして読んでみて下さい。




本書はビジネス書のように、章ごとに分かれていて、99個の言葉が書かれています。今回はその中からいくつか紹介していきたいと思います。



1.不幸はあって当たり前


「最近良いことないな…」と感じている人はかなりいるんじゃないかなと思います(笑)。そんな時この言葉を思い出して下さい。当たり前のことなんですが、自分だけでなく、他の人も、人間生きている限り嫌なことはあります。特に社会人を続けていると、良いことがあったあとにすぐ嫌なことが起こったり、思いもよらぬところから不幸の底に落とされたりすることもあります。そこでいちいち気にするのではなく、もっと長い目で見て、不幸に対してどっしり構えることができる姿勢を持っておくことが大切です。「悪いことは起こる」という心構えを常に持っているのとそうでないのとでは全然違います。ぜひ試してみて下さい。





2.地道にやる


最近の人は、性急に結果を求めてしまう傾向があるように思います。これは個人のせいであるだけではなく、情報が日々めまぐるしく流れてくるため、それについていくために焦ってしまう。本来焦る局面ではないのに、すぐあきらめて別のものに手を出してしまったり、実際は何事をやるにも一番重要な「コツコツ継続してやる時間」を惜しいと感じてしまったりするようです。

辛い時こそ、地道に目の前のことを続けるしかないんです。




3.迷ったときは、「どっちでもいい」


人生は選択の連続と言われるように、日々人間は今日食べるものから、仕事における重大な決断…とにかく朝から晩まで物事を選択して生きています。
そうなると必ず、途中でどうしても判断に迷ってしまうことがあるものです。事の大小問わず、そういった瞬間は心の底から「どっちでもいい」という意識を持って、直感で選択してみて下さい。直感は思いのほか、当たります。仮にうまくいかなかったとしても、絶対に後悔は残らないはずです。




4.絶対、自分を嫌わない



最近、自分を好きになれないという人が多いように感じます。特に若いころは経験不足からか仕事上でも上手くいかないことも多くなりがちなため、どうしても自己嫌悪になってしまう人も少なくないようです。

今できることを精一杯やって、できた自分を褒めて好きになるようにしてみましょう。よく自分のどこにそんな自信があるのか分からないような、いわゆる「ナルシスト」と言われる人もいますが、それくらい極端に自分が好きな人の方が、人生を面白おかしく生きれると思います。




5.面倒なことこそ、しっかりやる


これは2の「地道にやる」とも重なりますが、人間関係構築でも当てはまります。営業の世界では「実際に顔合わせて、会うことが大事」ということをよく聞きます。こういったことを煩わしい、めんどくさいと感じる人が最近は増えてきています。今はSNSやスカイプなど、実際に会うことなくコミュニケーションを取ることはできますが、時代がどんなに変化しても「face to face」が最も人間関係に大切なのはあまり変わっていないのではないかと思います。

仕事であれば、わざわざ会いにいくのは面倒だと感じることもありますが、面倒なことをコツコツと続けられる人はほとんどいないので、それだけで大きなアドバンテージになりうるということです。面倒なことが実は一番コスパが良いのです。


6.心配ごとの9割は起こらない。


何かにチャレンジする際に、緊張や恐怖などから、「~になったらどうしよう」「~なりそうで嫌だ」と思うことは誰しもあると思いますが、果たしてそう感じた中の何割が実際に起きてしまい自分を苦しめたでしょうか?ということを考えてみて下さい。人間は無事に終わったことに対しては、安堵するのかそれほど関心を持ちません。だから事前には不安だったことも、実際は何事もなく終わった時、悩んでいたことさえ忘れてしまうものなのです。実際に不幸が起きることなんてほぼない。そう思えたとき、物事に対しためらいを持つことも減っていきます。結果大きなチャレンジにも臆することなく挑むことができ、人生の充実度は格段にアップしていきます。




7.孤独と友達になる


孤独感を異常に恐れる若者は増えています。SNS等で友人、知り合いの生活を常に覗き、かつ覗かれているという意識からか、常に孤独感から逃れようとするのが現代人です。孤独がいやだから結婚を急いだり、そんなに仲良くない人との関係もつなぎとめようとしたりと、あまり人生の方向性が自分になく、他人に向いている人が多く見られます。


孤独に強い人の方が長生きするというデータもありますし、何よりガッチリした繋がりよりも、ゆるい繋がりの方が長続きします。常に人といないと不安という状態になると、慢性化し、一人では何もできない人間になってしまうことも少なくありません。孤独を好きになれとはなりませんが、「一人でもいい」という意識を持っている人は、周囲に「自分を持っている」と思われ、逆に人を惹きつけたりするものです。他人とのつながりより、自分自身とのつながりの方が大切です。矢印は常に自分に向けましょう。



いかがでしたか?人生をよりよくするヒントが本書にはいくらでもあります。皆さんも自分の支えになるような「バイブル」本をぜひ見つけてみて下さい!

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