~9/15 読書会開催記録~
終了時間ギリギリで焦ったのか、今回読書会の開催模様の写真を撮り忘れてしまいました💦
今回取り上げるテーマは有名な童話「アリとキリギリス」を題材に、「いかに生きるか」というような、少し哲学的な話題になりました。
~ アリとキリギリス、あなたはどちらの人生を生きますか? ~
まずは、本題に入る前に、童話「アリとキリギリス」について軽くご紹介いたします。
夏真っ盛りの日常。キリギリスはバイオリンを弾き、歌を歌い、自分のやりたいように楽しんで過ごしていました。その一方、アリはいずれ来る冬のために食料集めに忙しくしていました。
キリギリスは、食料をわざわざ集めなくたって、まだあったかくて余ってるくらいだしいいんじゃないか、とアリに言うのですが、逆にアリは、今はたくさんあるけど、冬になると食べ物はなくなってしまうから今の内に集めて貯めておくんだと言いました。せっかくの夏なんだから、歌って楽しく過ごせばいいんじゃないかというのがキリギリスの価値観ですね。
やがて秋になっても、キリギリスはまだ遊んで暮らしていました。
ついに過ごしやすい季節が終わり、冬がやってきました。キリギリスは食料を探すものの、寒さで枯れてしまい周りには何もありませんでした。お腹がすいたキリギリスは、アリが食料を貯めていたことを思い出し、分けてもらおうとしました。
キリギリスは、夏の間に食料を集めていたアリをバカにしてしまったことを思い出し、分けてもらえないのではと思っていましたが、アリは分けてくれて、代わりにキリギリスのバイオリンを聴かせてくれと言ってくれたのです。
キリギリスは涙を流して喜び、バイオリンを弾きました。次の夏からは、真面目に食料を集めるために働くようになったそうです。
という物語。世間一般で広く流布されている物語の結末は一見平和なハッピーエンドのように感じますよね。アリとキリギリス、両者の生き方、価値観をよく表しています。
・ キリギリス = ボトムアップ型思考(プロセス思考)
今を刹那的に生きること。今が楽しければ良いという考え方。先のことはあまり考えず、目の前のわくわくすることに飛びついていく。
・ アリ = トップダウン型思考(ゴール思考)
先の事を常に考え、目的を定めてからそれに向かって行動する考え方。未来を重視し、そのためには現在の苦労も厭わない。
これだけ見ると、アリの生き方の方が良いのではないかと考える方が多いと思います。特に日本人は、アリ的なコツコツ、勤勉、真面目な価値観が賞賛される傾向があります。
ここで物語に戻ります。実は、アリとキリギリスの物語の本来のエンディングは上記のものではありません。日本の絵本では子供向けなのでハッピーエンドで終わっていますが(笑)
本当のエンディングはこんな感じです(所説あります)
キリギリスは最期に自分の生き様をアリに語るのです。要はキリギリスは亡くなります。
冬が来て食料が無くなり困っているキリギリスに、アリは夏も歌って過ごしていたのだから、冬も歌えばいいんじゃない?と皮肉っぽく言うんです。するとキリギリスはこう答えます。
もう歌うべき歌はすべて歌ったし、君は僕の亡骸を食べて生き延びればいいよ。物乞いはしなかったんです。
後先を考えずにひたすら遊んでいるだけに見えたキリギリスでしたが、実はすべて見据えたうえで、生きている時間を命がけで楽しんでいたということになります。
どうせいつか死ぬのだから、刹那を全力で楽しもうぜ!という考えを貫いたのです。
こういった結末を見ると、また見方が揺らぎますよね。あなたはどちらの生き方が理想ですか?
「よく今をラクしているやつは10年後苦しむ」といったことが良くいわれますが、10年後いなかったとしたら?という様にも考えられますよね。今では刹那的な楽しみに飛びつくキリギリス型の人も多く現れ、むしろそういった自由な生き方をしている人の方が支持を集めている傾向もあります(堀江貴文、前澤友作など)。
少し哲学的な内容でしたが、自分の理想の生き方を見つめ直すことはとても大切ですし、読書はそのきっかけの一つになります。
普段は全く関心のない内容でも、同じ場で話題を共有している人がいるというだけで、他人事ではなくなります。読書会は知識や興味にレバレッジが効くのです。
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